国内でのスマホ普及率は全体で85パーセントを超えて、ガラケーの利用率は年々減少傾向にあります。
10代~40代では圧倒的にスマホを利用している人が多いですが、60代以上の高齢者についてはガラケーを利用している人が多いような印象を持ちますよね。
しかし、2018年には60代のスマホ普及率がガラケーの普及率を上回る結果になり、高齢者にもスマホが次第に普及していっているということが分かっています。
なぜ高齢者にスマホが普及してきているのか、どんな点がガラケーよりもスマホが人気の理由なのか詳しく解説していきます。










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高齢者スマホ普及率は60代で5割越え
NTTドコモのモバイル社会研究所が2018年に発表したデータでは、60代のスマホ保有率が56パーセントになり、初めてガラケーの保有率を上回りました。
2017年まではガラケーとスマホの保有率は半々といった割合でしたが、1年の間にガラケーからスマホに買い替えた人が増加しているということになります。
さらに前年の2016年では、60代のスマホの保有率は33パーセントしかありませんでしたので、ここ3年程度の間に60代以上のスマホの普及が広まり、今後もスマホの普及率は増大していくことが考えられます。
70代のスマホの保有率も60代と同じく毎年増加傾向にありますので、60代で普及が広まるにつれて、70代以上の高齢者にもスマホは普及していくようになります。
高齢者にスマホが普及してきている理由
以上のように、60代以上の高齢者でガラケーからスマホに買い換えている人が増加しているということが分かりました。
「スマホはパソコンのように難しいものだ」
「電話とメールだけならガラケーでも問題ない」
「スマホは若者が使うもの」
「スマホは高い」
スマホが登場した当初は、ガラケーと比べてスマホの操作方法がまるで違うということや、好きなアプリをインストールして使いこなすということがとても難しく感じてしまい、60代以上の高齢者がスマホに機種変更をするということはあまりありませんでした。
そういった状況で、高齢者がガラケーではなくスマホにするのには、どんな理由があったのか考えてみました。
ガラケーよりもスマホの方が使いやすい
スマホの普及率が増加しているのは、ガラケーよりもスマホの方が使いやすいということが高齢者の間でも認識し始められたということが考えられます。
国内でスマホが普及していく中で、各キャリアは高齢者でもスマホが簡単に使えるように「らくらくスマホ」や「簡単スマホ」といった高齢者向けのスマホを発売するようになりました。
スマホは画面を直接触って操作をするので直感的で使いやすいですし、ガラケーよりも画面が何倍も大きいので、写真を見たり文字も見やすいというメリットがあるため、高齢者のためのスマホが登場することにより、スマホに機種変更をしやすくなったということが理由として考えられるのではないでしょうか。
また、簡単スマホだけでなく、若者にも人気のiPhoneは操作が単純で、iPhoneを使い続けている限りメニュー画面がずっと同じだということや、高齢者の家族が操作を教えやすいからといった理由でiPhoneを使っているという人も少なくありません。
もしも、スマホにしてガラケーの方が使いやすかったという人が多ければ、結局スマホからガラケーに機種変更をするという人が増えてきてもいいはずですよね。
そうではなく、スマホの普及率が上がってきているということは、スマホを使ってみたら使いやすかったという結果だったということが言えます。
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シニア(高齢者)にスマホを持たせるべき必要性はある?メリット・デメリットを考えてみた!
高齢者向けのスマホが登場している
上記でも紹介しましたが、各キャリアでは高齢者が初めてスマホを利用しても使いやすいように、高齢者向けのスマホを販売しています。
ドコモ:らくらくスマホ
・画面の文字をワンタッチで拡大表示が可能
・らくらくスマホ専用のわかりやすいホーム画面
・誤操作を防止する独自のタッチパネル
・スマホの操作が分からないときに相談できる「らくらくホンセンター」
・音声入力や音声検索
au:BASIOシリーズ
・ダイレクトボタンでよく使う機能をワンタッチで起動
・わかりやすい電話・メールの専用ボタン
・スマホトラブル時に自動で診断・解決が可能
・ラジオ機能搭載
・ガラケーと同じようにワンタッチで電話ができる
ソフトバンク:シンプルスマホ
・大きくて見やすいアイコンとホーム画面
・専用ボタンで電話・メール・音声検索が簡単操作
・大容量バッテリーと省エネ効果で電池長持ち
以上のように、各キャリアの高齢者向けスマホには、高齢者が使いやすいような便利機能がたくさん搭載しています。
ガラケーで使いやすかったワンタッチ機能はそのまま採用したりしているので、ガラケーのいいところとスマホのいいところを組み合わせるように作られているので、初めてのスマホでも快適に利用することができます。
ドコモでは無料のスマホ教室を開催していたりして、高齢者が安心してスマホデビューすることができるようなサービスを展開しています。
それ以外にも、電話でのサポートなども各キャリアで充実しているので、家族が近くに住んでいなくてスマホの使い方を教えてもらえないといった場合にも、スマホの操作を覚えていくことができます。
料金が安くなる
スマホの本体自体は5万円や10万円するものなど高額なものも多いですが、大手キャリアでは独自の購入サポートサービスを提供したり、スマホ専用の料金プランを利用することで、ガラケーを利用するよりも維持費を安くすることが可能です。
- 大手キャリアの購入サポート
キャリア 購入サポート 内容 ドコモ スマホおかえしプログラム 36回の分割で購入し、24回目以降に本体をドコモに返却すると、それ以降の分割金の支払いが免除になる。 最大12回分の支払いを免除
au アップグレードプログラムNX 36回の分割で購入し、24回目以降に本体をauに返却すると、それ以降の分割金の支払いが免除になる。 最大12回分の支払いを免除
ソフトバンク トクするサポートプログラム サポート料9,360円で、本体を48回の分割で購入すると、24回目以降にソフトバンクに本体を返却すれば、残りの分割金の支払が免除になる。 最大24回分の支払いを免除
さらに、スマホ専用の料金プランについても、ガラケーからの買い替えの場合なら各キャリアでさまざまな割引きサービスを提供しています。
- 割引きサービス
キャリア 割引きサービス 内容 ドコモ はじめてスマホ割 対象料金プランの月額料金を最大12か月間1,000円割引く ドコモ おしゃべり割60 60歳以上の利用者なら音声オプション料金を最大12か月間700円割引く au auケータイ→スマホ割 対象料金プランの月額料金を12か月間最大1,700円割引く ソフトバンク スマホデビュープラン 12か月間月額980円で1GBのデータ通信と5分以内の通話を無料で利用することができる
上記以外にも、本体価格の割引きキャンペーンなどが各キャリアで行われているので、ガラケーからスマホに買い替えた方が、今までよりも断然お得に機種変更をすることができます。
3G回線のサービス終了が近づいている
3Gサービス終了時期
・ドコモ:2026年3月末
・au:2022年3月末
・ソフトバンク:2024年1月下旬
大手キャリアでは、3G回線のサービス終了を発表しています。
あと2年~4年で3G回線を使ったガラケーは利用することができなくなります。
3Gとは第3世代移動通信システムのことで、ドコモではFOMAとも呼ばれています。
この3G回線は、スマホが登場する前のガラケーが普及していたときに利用されていた回線で、スマホが登場してから少し経ったころに、現在の4G回線が登場しています。
現在もキャリアではガラケーが販売されていますので、ガラケーのすべてが3G回線というわけではありませんが、今もなお3G回線を利用している端末の多くはガラケーであるとは言えます。
特に、高齢者は1つの端末を何年も長く利用する人が多いため、現在ガラケーを利用している高齢者の中の多くは、この3G回線のガラケーを所持しているという可能性が高くなっています。
近い将来3G回線のガラケーは使えなくなってしまうので、今のうちに4G回線のスマホに機種変更をしようという動きが大きくなっています。
もちろん、現在各キャリアで販売されているガラケーは4G回線に対応しているケータイですので、必ずしもスマホにしなくてはならないということではありませんが、上記で解説してきたように、使いやすいことや、料金が安くなるといった理由で、ついでにスマホデビューをしているという高齢者が多くなっています。
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【終了間近】ドコモのFOMAガラケーはいつまで?使えなくなる前に機種変更は必須?
使いやすいアプリがたくさんある
スマホを利用する場合は、それぞれが好きなアプリをインストールして使うということになりますが、スマホが登場してから10年以上が経ち、アプリもどんどん進化しています。
アプリにはLINEアプリやSNSアプリ、動画サービスアプリ、ゲームアプリ、書籍アプリなど、さまざまなコンテンツをアプリをインストールするだけで楽しむことができます。
電話とメールだけではなく、かといってパソコンのように難しい操作がなく、指先1つでたくさんのコンテンツを利用することができるのは、スマホを利用する最大の理由となるのではないでしょうか。
高齢者だけで生活をすることが当たり前になってきた近年では、スマホを利用することで、離れた場所にいる家族ともアプリで簡単にコミュニケーションをとることができるという点で、家族がスマホを持たせたいという理由からスマホを持っているという高齢者も増えてきていますね。
今後もたくさんの便利なアプリは登場していきますし、5G回線が登場したらさらに便利にスマホを活用することができるようになりますので、今のうちからスマホに慣れておくというのはいいことだと思います。
周りの人がみんなスマホにしたから
高齢者がガラケーからスマホに機種変更をする理由として、周囲の人がスマホだからという点も大きく関わってきています。
同年代の人がスマホを使いこなしているところを見て、自分も使いたいと思う人もいますし、便利なアプリを教えてもらったりすることで、スマホに関心を持つようになることもあります。
今後も高齢者のスマホ普及率は上がっていく
スマホを持つ際に「使いこなせるかどうか」は多くのシニアには心配なことかもしれません。
ただ「使っていけばわかるしやれるようになる」のも事実です。
なのでスマホを持つことは決して悪いことではなくて、むしろいいことかもしれません。
しかしながら「やっぱり使いこなせる気がしない」パターンもあるんですよね。
最近のスマホは記号化しているので「これが何を指しているのか」を考える力や
覚える記憶力も必要になります。
慣れることが出来る人、慣れない人、両方ともいるのです。
ガラケーをずっと使っていて、スマホに変えるか迷っている場合なら
一度家族などのスマホを触らせてもらって考えてみるのもいいかと思います
「毎日使えば慣れる可能性」を本人が感じるのであればスマホにすればいいと思いますし
「毎日使っても無理」と本人が感じるのであれば、シニア向けスマホを検討したらいいかと思います。
恥ずかしいなどと言う気持ちもあるかもしれませんが
事実、シニア向けスマホは使いやすさを追求しているものだからこそ
やはり馴染んで使える速さというのはあるでしょう。
せっかく使うのであれば、らくらくスマホなどのシニア向けを利用して使いこなせた方が
スマホにしてわからなくてほぼ連絡がとれない!みたいなことにならないと思います。
事実、スマホにしたけどまったくわからなくて・・・・というトラブルもあります。
スマホにすることは悪いことじゃないです。ただ「使いこなせるかどうか」なのです。
使うのなら「自分が出来る範囲」で考える必要があると個人的には思います。
それを見た目や周りを基準にせず、使いやすさで考える。
そういう風に携帯を選べるようになれば、と思わずにはいられません。
今後、携帯会社や開発は、シニア向けに関して「シニア層の気持ち」を一度くみとって、もう一度考えなければならないという岐路にあるのかもしれません。
高齢者のスマホ普及率まとめ
高齢者のスマホ普及率や、ガラケーからスマホに機種変更する人が増えてきている理由について詳しく解説してきました。
解説してきたように、スマホは画面が大きくて文字や写真、動画などが見やすいというメリットがありますし、操作が直感的でガラケーよりも使いやすいと感じる人が増えてきています。
それ以外にも、3G回線のサービス終了が近づいていることもあり、この機会にスマホに機種変更をする人や、本体価格の割引きや月額料金の安さなどに魅力を感じてスマホに買い換えている人も多くなっていました。
アプリを使ってさまざまなコンテンツを楽しんだりする人もいますし、家族との連絡手段としてスマホを選択しているという人もいました。
高齢者の中には、ガラケーだけでなく多くの人がスマホを選択するようになりましたので、今後も高齢者のスマホ普及率は高くなっていくのではないでしょうか。
高齢者の家族のガラケーをそろそろ機種変更しようかなと思っていた人は、ガラケーだけでなく、スマホに買い換えてみるということも視野に検討してみてはいかがでしょうか。




