
ドコモをはじめとした、大手3キャリアから格安SIMに乗り換えて固定費を安く抑えている人が増えていますね。
格安SIMは、大手3キャリアの回線の一部をレンタルすることでサービスを提供しています。
その分設備投資などの費用がかからないため、安い料金で使うことができます。
自分の使い方に合ったプランを契約すれば、今までよりもグッと維持費を安くすることもできます。
ドコモでらくらくスマホを利用している人も、使い慣れたらくらくスマホのまま格安SIMに乗り換えることができるならと考えるケースもあるかもしれません。
この記事では、ドコモのスマホは格安SIMでそのまま使うことができるのか?
ドコモから格安SIMに乗り換えることができたら、毎月の月額料金がどのくらい安くすることができるのかお話していきます。
格安SIMとは何?
SIMとは、スマホやタブレットの中に入っているICカード。
LTEなどのモバイル回線を使ってインターネットや通話をするために必要なカードのことです。
きた!SIMカードきた!これで勝つる! pic.twitter.com/g2XQJ9rMxi
— 乗換駅の住人/すみと (@labo_lution) 2019年4月22日
こんな感じのカードですね。
ドコモなどの大手キャリアはこの通信回線を自社で持っていて、SIMを使うことで自社回線につないでいるということになります。
しかし格安SIMというものは、自社の通信回線を持ちません。
代わりに他社(キャリア)の通信回線を借りてサービスを提供する、ということになります。
キャリアの回線を借りる→MVNO
他社の通信幹線を借りることを「MVNO」(仮想移動体通信事業者)と呼びます。
楽天モバイル、LINEモバイル、マイネオ、Y!モバイルなどがこれになります。
利用料金は安くなる
電話番号を引き継げる
といったメリットがあり、またそのキャリアと同じ通信回線を使うことで品質は同じように使うこともできます。
格安SIM(MVNO)にはデメリットがある
ただし通信回線を借りている、ということになります。
結果、キャリアと比較すると通信速度が遅いとか、通信制限が厳しくなることがあります。
特に混雑時にはそのような声が多いです。
ただあまり混雑するところにはいかないとか、頻繁にネットを見ない…
最低限くらいしか使わない人には特に何も問題は感じないかもしれませんね。
他にはLINEなどでは年齢認証をしないとLINE IDの検索はできない仕様。
格安SIMでは年齢認証ができないなどもあり、そういった不便な点はチラホラありますが気にならない人にとっては些末なことでしょう。
また当たり前ですがキャリアでの契約ではないため、いわゆるドコモメールau メール、ソフトバンクのメールは使えません。
ドコモらくらくスマホは格安SIMで使えるのか?
問題になるのが、ドコモのらくらくスマホを格安SIMで使用することができるのか?という点ですよね。
結論から言うと、らくらくスマホは多くの格安SIMでそのまま使うことができます。
ただし、すべての格安SIMで利用できるというわけではありません。
利用したい格安SIMで自分のらくらくスマホが利用可能かどうか確認する必要があります。
まず前提としてドコモのらくらくホンは専用のUIが利用されている点を理解しておく必要があります。
らくらくホンは専用UIを使用している
スマホの説明を見ていると、たまにわかるようでわからないものというのがありますよね。
この専用UIというのも、おそらくわからない人も多いのではないでしょうか。
UIというのは「ユーザーインターフェイス」の略のこと、アプリの表示画面や操作方法を司る部分となります。
らくらくホンは画面表示が独特で、分かりやすいようになっています。
つまりらくらくスマホにはらくらくスマホの専用UIがある、ということが分かるかと思います。
SIMロック解除をすることで格安SIMでの利用も可能
ドコモではらくらくホンには専用UIを使っておりますが、勿論SIMロック解除をすることで格安SIMでも利用することができます。
もしくはドコモ系のMVNOでならSIMロック解除をしなくても使用することができます。
らくらくスマホは格安SIMで使える
結論から言うと、らくらくスマホは多くの格安SIMでそのまま使うことができます。
ただし、すべての格安SIMで利用できるというわけではなく、利用したい格安SIMで自分のらくらくスマホが利用可能かどうか確認する必要があります。
現状、主に下記の格安SIMがらくらくスマホに対応しています。
格安SIM会社 | |
BIGLOBEモバイル | SIMロック解除不要で可能 |
UQモバイル | SIMロック解除必要 |
NifMo | SIMロック解除不要で可能 |
楽天モバイル | SIMロック解除不要で可能 |
また、格安SIMによってはそのままらくらくスマホを持ち込んでも利用することができません。
事前にドコモでらくらくスマホの「SIMロック解除」の手続きが必要な場合がありますので注意してください。
それでは実際に格安SIMで利用する場合の月額料金がどのくらいになるのか、詳しく計算してみましょう。
BIG LOBEモバイルの場合
プラン内容 | 音声通話SIM (音声通話+データ通信+SMS) |
1GB | 1,400円 |
3GB | 1,600円 |
6GB | 2,150円 |
12GB | 3,400円 |
20GB | 5,200円 |
30GB | 7,450円 |
国内音声通話 | 30秒20円 |
BIGLOBEでんわアプリからの通話 | 30秒9円 |
SMS送信料 | 1回3円~ |
BIGLOBEモバイルに乗り換えた場合は、音声通話とデータ通信、SMSが利用できるプランやデータ通信とSMSだけが利用できるサービスなど3種類があり、さらにそこから必要なデータ容量に応じたプランを選択することができます。
BIGLOBEモバイルとドコモの新料金プランとの比較
BIGLOBEモバイル 音声通話SIM | ドコモ | |
1GB | 1,400円 | 2,980円(ギガライト) |
30GB | 7,450円 | 6,980円(ギガホ) |
音声通話 | 30秒20円 | |
BIGLOBEでんわアプリ | 30秒9円 | × |
通話オプション | 10分かけ放題:830円 3分かけ放題:600円 | 24時間通話無料:1,700円 5分通話無料:700円 |
ドコモが現在提供している料金プラン「ギガライト」と「ギガホ」の月額料金と比べてみました。
30GBなどの大容量データ通信の場合は、ドコモの方が月額料金が少し安くなっていますが、1GBなど少ない通信容量の場合は、月額1,500円もBIGLOBEモバイルが安くなっています。
また、音声通話についても、ドコモではオプションサービスを利用しなければ30秒20円が加算されますが、BIGLOBEならでんわアプリで半額の30秒9円で通話をすることが可能になります。
ドコモではあまったデータ容量についてはくりこしすることができないのですが、BIGLOBEではくりこしすることができます。
しかも自分が使っているプランの容量上限まで、無期限でずっとくりこしができるので、30GBのプランなら毎月最大30GBが翌月にくりこしていけます。
UQモバイルの場合
プラン内容 | スマホベーシックプランS | スマホベーシックプランM | スマホベーシックプランL |
月額料金 | 1,980円 | 2,980円 | 3,980円 |
データ容量 | 3GB | 9GB | 14GB |
国内音声通話 | 30秒20円 | ||
SMS送信料 | 1回3円~ |
UQモバイルでは、データ容量に応じて3つの料金プランから選ぶことができます。
UQモバイルとドコモの新料金プランの比較
UQモバイル | ドコモ | |
3GB | 1,980円 | 3,980円(ギガライト) |
30GB | × | 6,980円(ギガホ) |
音声通話 | 30秒20円 | |
通話オプション | 国内通話かけ放題:1,700円 10分かけ放題:700円 | 24時間通話無料:1,700円 5分通話無料:700円 |
UQモバイルの月額料金とドコモの月額料金を比べてみると、3GBのプランを利用した場合は、UQモバイルが2,000円も安く利用することができます。
音声通話のかけ放題オプションも同額ですし、余ったデータ容量についてもBIGLOBEモバイルと同じようにくりこしをすることができます。
さらに、データ通信速度が300kbpsの節約モードに切り替えて利用することで、データ消費ゼロで利用することが可能です。
TwitterなどのSNSやネット検索、音楽視聴なら300kbpsでも十分楽しむことができますので、動画やゲームなどの高速データ通信が必要な時以外は節約モードで利用すれば、データ消費を節約することができますよ。
NifMoの場合
プラン内容 | 音声通話対応プラン 3GB | 音声通話対応プラン 7GB | 音声通話対応プラン 13GB |
月額料金 | 1,600円 | 2,300円 | 3,500円 |
データ容量 | 3GB | 7GB | 13GB |
国内音声通話 | 30秒20円 | ||
NifMo半額ダイヤル通話料 | 30秒10円 | ||
SMS送信料 | 1回3円~ |
NifMoもUQモバイルと同じく3つのプランから利用することができます。
上記のプラン以外にもNifMoは音声通話を利用せずに、データ専用で利用することも可能で、音声通話対応プランよりも安く利用することが可能です。
NifMoとドコモの新料金プランとの比較
NifMo | ドコモ | |
3GB | 1,600円 | 3,980円(ギガライト) |
30GB | × | 6,980円(ギガホ) |
音声通話 | 30秒10円 | 30秒20円 |
通話オプション | 10分かけ放題:830円 | 24時間通話無料:1,700円 5分通話無料:700円 |
NifMoはUQモバイルよりも3GBの月額料金がさらに安くなっています。
ドコモと比べると約半額で利用することが可能となり、音声通話についても半額で利用することができます。
NifMoでも余ったデータ容量はくりこしすることができますので、急にたくさんデータ通信を行う必要があったときも、追加料金なしでたっぷりくりこし分のデータ容量を消費して利用することができますよ。
楽天モバイルの場合
プラン内容 | プランS | プランM | プランL | プランLL |
月額料金 | 2,980円 | 3,980円 | 5,980円 | 6,980円 |
データ容量 | 2GB | 6GB | 14GB | 24GB |
国内通話 | 10分以内の通話かけ放題 10分以降は30秒10円 | |||
SMS送信料 | 1回円~ |
楽天モバイルは、音声通話対応プランやデータ通信のみのプラン、かけ放題がセットになったスーパーホーダイプランなどから選ぶことができます。
中でも、スーパーホーダイは、10分以内の通話はカケ放題というオプションがセットになっているため、データ通信だけでなく通話もするならおすすめの料金プランです。
さらに、楽天モバイルの場合は、楽天会員なら1年間1,500円割引きや、ダイヤモンド会員なら1年間500円割引きが追加などの独自の割引きサービスもあるため、楽天会員なら月額料金もお得に利用することができます。
楽天モバイルとドコモの新料金プランとの比較
楽天モバイル | ドコモ | |
2GB | 2,980円 | 3,980円(ギガライト) |
24GB | 6,980円 | 6,980円(ギガホ) |
音声通話 | 10分以内無料 30秒10円 | 30秒20円 |
通話オプション | 24時間通話無料:1,700円 5分通話無料:700円 |
楽天モバイルとドコモの料金プランを比べた場合、データ通信量の差額はそこまで違わないように感じますね。
しかし、楽天モバイルには10分以内の通話が無料で利用できるというオプションもセットになっているので、ドコモの5分通話無料オプションも合わせて計算すると、その分楽天モバイルの方がお得なことが分かります。
また、楽天モバイルの場合はデータ容量が上限まで到達しても、制限速度が1Mbpsで利用することができるので、容量を使い切ったあとも、動画やゲームなどを問題なく利用することができます。
ドコモでもギガホなら容量上限以降も1Mbpsで利用できますが、ギガライトでは128kbpsまで低下してしまいます。
楽天モバイルなら2GBの低用量プランであっても1Mbpsで利用することができます。
楽天モバイルでも他の格安SIMと同様余ったデータ容量はくりこしすることが可能です。
らくらくスマホを格安SIMに乗り換える場合の注意点
注意ポイント
・補償サービスが継続して利用することができない
・らくらくホンの機種によってはGoogleplayが使えない可能性がある
・使い方などのサポートがない
・時間帯によってはデータ通信の速度が遅くなってしまう
らくらくスマホは格安SIMに乗り換えることができますが、その場合に注意しなくてはならない点があります。
まずは、らくらくスマホにドコモの「ケータイ補償サービス」を付けていた場合は、格安SIMに乗り換えることで解約ということになり、スマホ本体の補償サービスが利用できなくなります。
格安SIMの会社でも、持ち込んだスマホに対しての保証を行っているところはほとんどありませんので、持ち込んだスマホが壊れたら修理代金は全額実費となってしまいます。
現在ドコモ販売されているらくらくスマホ4やらくらくスマホmeは、アプリをダウンロードすることができるGoogleplayに対応しているので、格安SIMで契約した後も好きなアプリをダウンロードすることが可能ですが、らくらくスマホ2やらくらくスマホ3ではGoogleplayに対応していません。
「LINEなどのアプリを利用しているはずなのに、Googleplayに対応していない?」
と思った人もいるかもしれませんが、らくらくスマホ2やらくらくスマホ3で提供しているLINEなどのアプリは、ドコモが提供しているアプリということで利用が可能になっているだけです。
なので、格安SIMに移行したらアプリはエラーになって利用することができなくなってしまいます。
それ以外に、らくらくスマホセンターなどの使い方のサポートを利用することもできません。
格安SIMに乗り換える時は、らくらくスマホがGoogleplayに対応している機種なのか、サポートがなくても使いこなせているのか、などをもう一度考えてみてから乗り換えをするようにしてくださいね。
それと、格安SIMは大手キャリアの回線の一部を借りて運用しているので、データ通信を行う利用者が増える時間帯は、通常よりも速度が遅くなってしまいます。
朝の通勤時間や、19時以降の夜間などは特に速度制限がかかり、思うように動画サービスを視聴したりすることができないこともあります。
らくらくホンは格安SIMではなくドコモで利用するべき!
ドコモのらくらくスマホは、BIGLOBEやUQモバイルなどの格安SIMでもそのまま利用することが可能です。
ただし、格安SIM会社によっては対応していないところもありますので、乗り換える前にその会社でらくらくスマホが対応しているかどうか確認する必要があります。
らくらくスマホが専用UIであることも加味すると
らくらくスマホはドコモで使用したほうが断然使いやすい、といえるのではないでしょうか。
らくらくホンセンターにつなげられることも、メールもキャリアメールが使えるということも考えれば
専用UIであるらくらくスマホは格安SIMで運用するよりは
ドコモで使用した方が、私個人的にはいいのではないか、という結論に達しました。
勿論、格安SIMで別のスマホ(シニア向け)などを選択することもアリだと思います。
どれが自分が使いやすいのか、お財布的にいいのか、を吟味してくださいね。
そのうえでドコモにするか、格安SIMにするか、はそれぞれの自由です。



